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2009年03月25日

WBCを総括する

2009 World Baseball Classic
今回のWBCは、前回の反省からか大会方式が2点改正されました。1つは第1・第2
ラウンドでのダブルエリミネート方式の導入で、もう1つは準決勝の組み合せがクロス
オーバー式になったことです。他にも球数制限の緩和やタイブレーク方式などいろいろ
改正点はありますが、大きくは上記2点と言っていいでしょう。

ダブルエリミネート方式の導入はなかなか面白いと思いました。この方式は敗者復活
ありのトーナメント方式で、「2回負けたら敗退」というのが骨子です。普通の勝ち抜き
トーナメントだと1度負けたら終わりですので番狂わせが発生し得ますが、この方式は
1度なら負けても挽回が利く点がユニークです。その分「本当に強いチームが勝ち残り
やすい」と言えましょう。第1ラウンドではA組の韓国とC組のベネズエラが、第2ラウン
ドでは1組の日本がそれぞれ敗者復活から勝ち上がって1位通過しています。
総当たりのリーグ戦では同じ相手とは2度対戦しませんので、1度の負けが致命傷に
なり得ます。また特に野球の場合は勝敗で並んだ場合の順位決定が難しく、当該国
同士の対戦成績や失点率で決定することが多いのですがやはりピンと来ません。
これらを解決するダブルエリミネート方式は良いルールだったと思います。デメリットと
しては同じラウンドで同じ相手と2度対戦することがありますが、これは負けても挽回
できるというメリットと表裏一体です。

準決勝の対戦相手がクロスオーバー式になったことも大きな改善です。前回大会は
第2ラウンドの各組1位と2位が対戦するという不可解な方式で、これが批判の対象
となっていました。今回はこれを解決したという点で意義がありますが、第2ラウンド
では第1ラウンドの上位2チームがそのまま入る(1組はA組、B組の1・2位、2組は
C組、D組の1・2位)ため、本質的な解決にはなっていません。特に今回各ラウンド
がダブルエリミネートになっていて同じ対戦が2回発生するため、この方式だと第1
ラウンドと第2ラウンドで2回ずつ同じ対戦になってしまう可能性があります。決勝へ
勝ち進めば5回目の対戦があるわけで、今回見事に日本と韓国がこれに該当して
しまいました。ぶっちゃけ食傷気味です。
ここはやはり第2ラウンドでもクロスオーバーさせ、例えば1組はA組、B組の1位と
C組、D組の2位、2組はA組、B組の2位とC組、D組の1位で組むことにするのが
望ましいでしょう。これだと1組は韓国、キューバ、アメリカ、オランダ。2組は日本、
メキシコ、ベネズエラ、プエルトリコとなります。日本は前回から中南米、カリブ勢との
対戦が少ない(キューバ、メキシコのみ)ので、なかなか魅力的な組合せだと思うの
ですが。

ちなみに1組をA組、C組の1位とB組、D組の2位とし、2組は残りチームとすると、
1組は韓国、ベネズエラ、メキシコ、オランダで、2組は日本、キューバ、アメリカ、
プエルトリコです。2組はどえらい死の組ですな。(笑)
対戦相手を固定してしまうと第1ラウンドの1位決定戦でのモチベーションが下がる
可能性がある(対戦相手を考えてわざと負けるなど)ので、いっそ抽選でもいいかも
知れません。第2ラウンド各組に第1ラウンドの1位国と2位国が2チームずつ入る
ように。これなら対戦調整はありませんし、1位決定戦で勝てばより楽な組み合わせ
となることが期待できてモチベーションも上がります。

次回大会は4年後の2013年に予定されています。今度は参加チーム数を24に
増やす案があるとか。IBAFの世界ランキングによると、今回の16チーム以外では
ニカラグア、スペイン、ブラジル、ドイツ、チェコ、フィリピン、イギリス、コロンビアが
24位内に入っており、僅差の25位でスウェーデンです。この辺りが有力なんです
かね。あんまり野球の盛んでない国々でしょうから、ちょっと力の差がありそうで心
配です。
そして24チームで予選をやって16チームに絞ってから本大会という段取りになる
とか。今回の活躍で日本と韓国は予選免除という話もあります。

日本と韓国と言えば、アジアの国同士で決勝を戦ったことはアジア野球の水準の
高さを裏付けるものだと言えますが、せっかくの世界大会で韓国とばかり対戦では
つまらないです。韓国とやるだけならアジアだけの大会でも十分です。
いや、もういっそ日本と韓国だけで世界一を決めるシリーズでもやるか。5回戦か
7回戦くらいで。(笑)
今回は図らずも韓国と5回対戦し、3勝2敗で勝ち越すことができました。野球は
やっぱり一発勝負よりこういった複数試合制の方が合っていると思います。

そうそう、今回のMVPはまたしても松坂だったとか。彼が今大会で挙げた3勝は
金メダリスト韓国、世界1位キューバ、野球の母国アメリカからの勝ち星ですから
価値あるものではありますが、内容的には岩隈が上だったと思います。勝利投手
にこそあまりなっていませんが、抜群の安定感でした。巷でも影のMVPと言われ
ていますね。さすが21勝&沢村賞投手です。

さて、来週からはいよいよ日本のプロ野球が開幕です。WBCの勢いそのままに
盛り上がって行きたいですね。ドラゴンズは残念ながら代表選手はいませんでした
が、調整などでその分メリットもあるはずです。頑張ってもらいましょう!

[スポーツ全般] 投稿者 Naru : 2009年03月25日 08:32

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