体罰を受けた生徒が自殺する事件のあった桜宮高校について、橋下大阪
市長は体育科の入試を自粛するよう主張しています。
しかし入試については学校側だけの問題ではありません。中止してしまう
と受験を予定していた受験生は他の進路を考えなければならず、今から
では相当な困難が予想されます。
また「他の進路」の方でも彼らを受け入れられるとは限らず、他の受験
生にもその影響は及ぶでしょう。
自殺者が出たのは大きな問題ですが、直接関係のない受験生が不利益を
被るのは間違いだと思います。当該高校の校風を一新するという目的は
正しいと思うのですが、手段に問題があるというか、本末転倒でしょう。
進路が思うようにならなくなって自殺する受験生でも現れたらどうする
つもりなのでしょうか。
普通科として入試を行うという案があるようですが、そんなことしたら
もともと普通科を志望してる受験生も殺到して、体育科志望だった受験
生は蹴散らされてしまうかも知れません。
他の高校の体育科の定員を増員するという案は、受け入れキャパシティ
に問題があるようです。
いずれにしても、受験生に与える影響は避けられないでしょうね。
悪い伝統を断ち切るために教師陣を一新するというのは悪くないと思い
ます。教育の一貫性が失われると言いますが、まさにそれが目的なので
しょうから。
しかし現在在籍している教員を一掃してしまえば当然新しい教員をどこか
から調達せねばなりません。現在の教員たちも、別にクビにするわけでは
ありませんので他所の高校で受け入れなければなりません。やはり話は
この高校だけに留まらず、市内の全高校で対応する問題になってしまう
でしょうね。
まぁ市立高校での問題ですから、市として対応するというのは理解でき
ます。その際に影響が他の市立高校へ波及するのもやむを得ないでしょう。
しかし受験生に不利益が及ぶことだけはやめてもらいたいものです。
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