さて、というわけで今日目撃した交通事故です。静岡へ向かう途中、東名高速上り線の、日本坂PA付近でのことでした。
日本坂PAの先で、東名高速上り線は右ルートと左ルートへと分岐します。このためここまでは片側2車線ですが、日本坂PAからの合流車線が一番左に追加されて片側3車線となり、その後左右へと分岐していく形です。
通常ならばPAやICから本線に合流する際には本線の流れに合わせて加速車線で十分に加速してから車線変更の必要がありますが、ここでは加速車線を走っていればそのまま本線になるため、本線合流は比較的容易であると考えられます。
降りる予定の静岡IC直前のPAであるここでトイレ休憩をした俺は、出発しようとしたところでタッチの差で別の車に先にPA出口へと向かわれてしまいました。この車、練馬ナンバーの軽バンでした。俺がトイレに入る時に入れ違いに出てきた母子連れが乗っていたのでよく覚えています。運転は母親、助手席に女の子、後部座席には祖母か伯母らしき人が乗っていました。
PAの出口で俺はこの車の後ろに付けたのですが、この車がちょっと遅く、あまり加速する様子がありません。このままでは自分も十分に加速できないと考えた俺は一旦速度を落とし、加速するのに充分な車間を確保してから改めて加速を開始しました。
しかし前の車は相変わらずあまり加速しておらず、あっさりと追いついてしまいました。既に車線は本線と並行しています。このままだと速度不足で車線変更は厳しいな、と考えていると、前の車は(加速不十分のまま)1つ右へ車線変更していきました。
1つ右の車線では後ろからトラックが迫ってきており、今のタイミングだとこのトラックにかなりの減速を強いることになります。車線変更した軽バンはその後も加速していないため、俺が前の車に続いて車線変更してはますます後ろのトラックに迷惑をかけます。俺は自分の走ってる車線(PAから合流した車線)がそのまま本線となっていることを確認し、一気に加速して左からではありますが軽バンを抜き去りました。
すると、後ろから迫っていたトラックが軽バンへそのまま突っ込みました。トラックは右車線へ避けようとしたためか、突っ込まれた軽バンは引っかけられて進行方向を軸に左回りに180°か270°回転しながら左へと吹っ飛んで行ったのがミラー越しに見えました。あまりの衝撃的な光景に、俺は「あー!」とか声を上げることしかできませんでした。
止まっている車に追突したならわかりますが、お互いに動いていたにも関わらずこの衝撃です。軽バンが遅かったのか、トラックが速かったのか......。
車を路肩に駐めて事故現場へ向かうことも考えましたが、既に現場を通過してしまっていること、後続車が結構いること、動転してて決断しきれなかったことなどから、俺は結局そのまま左ルートへと分岐して静岡ICまで走ってしまいました。
衝撃のあまり80km/h程度に減速して走っていましたが、右ルートからも左ルートからも俺より後ろには後続車は来ませんでした。恐らく全車線通行止めになったのでしょうな。軽バンは左へ吹っ飛び、トラックは右車線へ停車したようでしたから。
吹っ飛んだ軽バンに乗っていたのは、前述の通り俺がトイレですれ違った母子です。見ず知らずの人ではありますが、少なくとも顔がわかってる人であるだけに、その後が気になります。命が助かっているといいんですが。
車から何かが飛び出したようにも見えたので、どうでしょうね......。
また、責任こそ感じてはいませんが、事故が起こる因果には関与したような気がしてなりません。俺が追いついたことで焦って右側へ車線変更したという可能性があります。(左ならまだしも、右へ逃げてどうするという気はしますが)
もう1点、左からこの軽バンを抜き去った俺の行為は道交法違反です。軽バンが遅かったのであれを抜かないというのはなかなかに至難でしたが。
仮に俺が左から軽バンを追い越さず、そのまま走っていたらどうなっていたでしょう。トラックに引っかけられて左へ吹っ飛んだ軽バンに巻き込まれていたかも知れません。左から抜き去った俺の行為は、結果的には大正解だったと考えていいと思います。
さらに、PAから流出する車線が通常の合流車線のように本線に合流してなくなる形だったらどうでしょう。俺は軽バンに続いて車線変更せざるを得ず、その結果トラックに引っかけられていたのは俺だったかも知れません。まぁ俺はトラックの接近には気づいていましたので、合流車線のなくなるギリギリで停止するか、残り少ない合流車線で無理矢理軽バンを抜くか、素早くさらに右の車線へと車線変更して行くかはしたと思いますが。停止した場合はともかく、無理矢理抜いた場合は軽バンが焦ったかも知れませんし、さらに右へ逃げた場合もその後の加速が不十分だと結局トラックに追いつかれたかも知れませんな。
いずれにしても、この事故の原因(過失責任ではなく)は第1に十分に加速しなかった軽バン、第2にその軽バンに突っ込んでいった(恐らく前方不注意の)トラックと考えていいでしょう。
十分な速度を出さないことで危険が増えること、道路交通法を遵守していても避けられない危険があるということを痛感した一件だったのでした。
この事故、7月20日14時過ぎに東名高速上り線の焼津ICの先、日本坂PAの出口付近、左右分岐の手前で発生しました。事故の詳細または詳細が掲載された記事等をご存じの方がいらしたら、コメントなどでお知らせ願えれば幸いです。
軽バンに乗車していた方々のご無事をお祈りします。
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